プロとアマチュア

皆さん(およ)そ生活するためには、仕事をして収入を確保しています。

その意味では、皆さんが何らかの分野に於いて、プロフェッショナルなわけですが、では、真の意味のプロフェッショナルとは、アマチュアとは、定義としては何でしょうか?

一般に言われている定義は簡単です。
プロフェッショナルとは、「ある仕事・行為を営むことにより 主たる収入を得ていること」であり、アマチュアとは、「ある行為を行うにあたり対価を求めない、あるいは得ようとしないこと」であります。

つまり、ある行為でお金をもらうか、お金を払うかがプロとアマチュアの違いです。

では、お金をもらっている人は、どのような仕事でもプロと言えますでしょうか?

野球選手、政治家、弁護士、教師、医者、実業家、牛丼屋の店員、タクシーの運転手、皆収入あるわけですが、では皆プロでしょうか?

ここではちょっと言い方をを変えて、他人からの視点で再定義してみます。

プロフェッショナルとは、「ある仕事・行為を営むことにより、世間・他人から対価を払いたいという、気持ちになるようなレヴェルに達した役務を提供できる人」

アマチュアとは、「ある仕事・行為をするにあたり、世間・他人から対価を払いたいという、気持ちになるようなレヴェルに達していないので、自らその環境にたいして対価をはらって行為をすること」

この再定義は、要するに、仕事とは何かということを言い換えたものですが、
仕事とは、世間に対する奉仕でなければ、仕事とはいえないということです。

人間は生きていると同時に、世間に生かされているわけで、
生かされている以上、社会に貢献しなければならない、という義務も生じています。

自分の役務の提供に対して、もし全く世間が、対価を払いたいという気持ちになっていなければ、それは、「自称プロ」であって、真のプロではないと思います。

例としてミュージシャンを挙げます。

プロミュージシャンは星の数ほどいますが、世間から、「この演奏・この作曲に対しては対価をはらって聴きたい・見たい」という感情や評価を得て、
生計をたてることが可能なミュージシャンが、プロフェッショナルでしょう。

冷徹な言い方をすれば、「自称プロ」のミュージシャンが、「俺はプロだ」と叫んでみても、世間が対価を払ってまで、聴きたいというレヴェルに達していなければ、それはプロとは呼べないのでしょう。

我々の商社業界もそうでしょう。

我々の役務・情報の提供が、もしお客様から「対価に値しない」、と評価されてしまえば、いくら自分は商社マンだと粋がってみても、真のプロではなく、
たまたま商社という組織に従属している、単なる「給与取得者」であって、
プロフェッショナルとはいえないと思います。

上記は常に、私の仕事の自戒として、肝に銘じて働いているつもりですが、
53歳の今でも、自分に問いかけながら仕事をしています。

「自分は世間に役に立っているか?自分の役務提供は対価に値しているか?
自分は本当のプロフェッショナルか?」

皆さんは どうですか?

2010年8月16日

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