マインドフルネス瞑想・禅 思考回路の変革
最近、瞑想がブームです。
僕も2000年ごろから座禅を始めましたが、最近になりようやく、座禅の面白さ・・というか意味がぼんやり理解してきたように思います。
人間社会は変化が激しく、特に経営をしていますと、将来展望や経済予測、客先との交渉経緯、クレーム処理、新規開拓、銀行へのお願い等々、色々思考・判断の連続です。
それはつまり、思考が過去に行ったり、未来に行ったり、また過去に戻ったり、
彷徨っていることを意味します。
対して肉体は、今ここにしか存在しようがありませんので、
肉体と精神が、絶え分離しつづけているのが、現代人の特性と言えましょう。
特に商社マンなどの営業や経営者は、そのような人種です。
そのような人種は肉体は使わず、頭だけ酷使しているため、
健全な精神を維持するために「瞑想」が必要と叫ばれています。
マインドフルネス瞑想や、ヴィパッサナー瞑想、禅は、
ひたすら、今の自分の肉体・思考・感情・感覚を観察する瞑想です。
つまり、過去や未来を思考する現代人を否定し、
現在のみに生きるということで、心の安寧が達成されるという教え・実践ですが、それの意義が、12年たってようやく理解してきたように思えました。
一言でいえば、「動物に帰れ」です。
近代人が発達しすぎた前頭葉を捨て、生存本能の中枢である脳幹の作用だけに集中する。
息をする、運動する、寝る、食事をする、排せつする、ただそれだけに集中することにより、人間を捨て、「本来の自己」自分をとり戻すということでないか、と思うようになりました。
愛犬を観察すると、1年後の自分を心配するわけもなく、朝の散歩を10年以上変わらず、無邪気に喜びながら行い、おなかがすいたらごはんが欲しいとワンワン啼いて、甘えたければ飛び乗ってきて甘えています。
そこには何の邪念もなく、ひたすら今の瞬間瞬間を生きているだけです。
仏教にては「赤子の心に帰れ」とも言いますが、それも今の瞬間だけに生きるという意味でしょう。
過去もなく未来もないのです。
瞑想が少し楽しくなってきました。
2014年11月10日